2025年税制改正まとめ
2024年の税制改正大綱により、2025年分の所得税・住民税の計算方法が変わります。 基礎控除の引き上げと給与所得控除の最低額引き上げにより、年収の壁が103万円→123万円に拡大。 フリーランス・副業・パートの方への影響をわかりやすく解説します。
🔄 主な変更点(2024年分→2025年分)
基礎控除
所得の種類(給与・事業)を問わず全ての所得者に適用される基礎控除が10万円引き上げられます。課税所得が10万円減るため、所得税・住民税の両方に恩恵があります。
給与所得控除(最低額)
給与収入者(会社員・パート・アルバイト)の給与所得控除の最低額が65万円になります。年収162.5万円以下の方全員が恩恵を受けます。
所得税非課税の年収上限(いわゆる「壁」)
基礎控除58万円+給与所得控除65万円=123万円。この金額以下の給与収入なら所得税がかかりません。ただし社会保険の壁(130万円など)は変更されていないため注意が必要です。
住民税(均等割)非課税ライン
住民税の均等割が非課税となる給与収入の目安が約10万円引き上げられます(自治体により異なります)。住民税非課税世帯の対象が広がります。
適用開始
2025年1月〜12月の所得に適用されます。2025年末に行われる年末調整や2026年2〜3月の確定申告で反映されます。
💰 あなたへのインパクト(ケース別)
会社員・年収120万円(パート)
2024年分まで
年収120万円 → 給与所得控除55万円 → 給与所得65万円 → 基礎控除48万円 → 課税所得17万円 → 所得税約8,500円
2025年分から
年収120万円 → 給与所得控除65万円 → 給与所得55万円 → 基礎控除58万円 → 課税所得▲3万円(マイナス)→ 所得税ゼロ ✅
フリーランス・年収400万円
2024年分まで
基礎控除48万円適用 → 節税効果(旧制度)
2025年分から
基礎控除58万円(+10万円)適用 → 所得税・住民税合計で年間約3万円の節税
副業サラリーマン・副業収入100万円
2024年分まで
副業所得80万円(経費20万円差引後)→ 基礎控除48万円 → 課税所得32万円 → 所得税約3.2万円
2025年分から
副業所得80万円 → 基礎控除58万円 → 課税所得22万円 → 所得税約2.2万円 ✅
⚠️ 注意点・変わらないこと
社会保険の壁(130万円・106万円)は変わらない
健康保険の被扶養者要件(年収130万円未満)や社会保険の適用拡大基準(106万円)は2025年の改正対象外です。「年収の壁」対策は引き続き必要です。
配偶者控除の上限(103万円)は変わらない
配偶者控除を受けるための「配偶者の年収103万円以下」という要件は変更されていません。配偶者特別控除の適用範囲(103〜201.6万円)も据え置きです。
高所得者への影響は限定的
合計所得2,400万円超の方は基礎控除が逓減します。2,500万円超の方は基礎控除ゼロのため、今回の改正の恩恵はありません。
ふるさと納税上限はわずかに下がる可能性
基礎控除増加により課税所得が下がるため、ふるさと納税の控除上限額が数千円〜数万円下がるケースがあります。毎年シミュレーターで確認することをおすすめします。
❓ よくある質問
- 2025年分の基礎控除はいくらになりますか?
- 2025年分から基礎控除は58万円に引き上げられます(2024年分までは48万円)。なお合計所得2,400万円超から逓減し、2,500万円超でゼロになる点は変わりません。
- 年収103万円の壁はなくなりましたか?
- 所得税の「壁」は103万円から123万円に引き上げられました。ただし社会保険の扶養要件(130万円・106万円の壁)は変更されていません。また配偶者控除の上限(103万円)も別途確認が必要です。
- 2025年の改正でふるさと納税の上限は変わりますか?
- 基礎控除引き上げにより課税所得が下がるため、一般的にふるさと納税の上限額はわずかに下がります(課税所得が減ると控除上限も下がる仕組みのため)。ただし影響は数千円〜数万円程度です。
- フリーランス(個人事業主)への影響は?
- 基礎控除が10万円増えるため、課税所得が10万円減ります。税率20%(課税所得330〜695万円)なら所得税2万円+住民税1万円=年3万円程度の節税効果があります。
- いつから適用されますか?年末調整は?
- 2025年1月〜12月の所得から適用されます。会社員は2025年12月の年末調整で新しい基礎控除等が自動反映されます。フリーランスは2026年2〜3月の確定申告(2025年分)で適用されます。
- 住民税にも影響しますか?
- はい、住民税の基礎控除も43万円から53万円に引き上げられます(所得税の基礎控除とは金額が異なります)。2025年の所得に基づく住民税(2026年6月〜課税分)から反映されます。